●ヨーガ療法とは
『健康とは、身体的、精神的、社会的に完全なる良好な状態であり、単に病気あるいは虚弱でないことではない』と世界保健機構(WHO)は定義しています。こうした総合的な健康を実現するための実践的な方法として作られたものがヨーガ療法です。
現代社会において、多くの人々が絶え間ないストレスにさらされています。そんな環境の中で起きる心身の不調和が「心身症」といわれる病気をひき起こしています。
ヨーガ療法は、インドの伝統的ヨーガ行法をもとにしたアーサナ(体操等)、呼吸法、リラクゼーション、カウンセリング、瞑想法などの技法を使い心の働きを制御し心身の調和をはかっていきます。
●ヨーガ療法の目的(本質)
◆肉体的・・・しなやかな身体、ホメオスタシス機能の回復、免疫力向上
◆精神的・・・リラクゼーション効果
◆社会的・・・良好な人間関係、環境への適合
◆宗教的・・・人間としての成長
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総合的な健康へ(ホリスティック)
●心の働きの制御
◆意識を集中させる
◆心を静めていく
ヨーガ療法は、心身症といわれる様々な疾患に有効です。アイソメトリックをとりいれたアーサナで筋力を強化して、緊張と弛緩の繰り返しで『意識化』を促し、自律神経を整え、ストレスに強い心身づくりをしていきます。
さらに予防医学やストレスマネージメント、免疫力の活性化、脳トレーニングにもなり、心身共に元気にして、生き方の向上にも繋がっていきます。
●ヨーガ療法の効果
・アーサナ(体操等)・呼吸法・瞑想法・リラクゼーション・カウンセリング
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心身の調和
↓
健康の維持・増進
生き方の向上
●ヨーガ療法の歴史
インドで発祥したヨーガは、5000年の歴史をもつとされています。この伝統的ヨーガを医学や心理学といった科学的手法で解明する動きは、1920年代から始まり、特にマハラシトラ州ロナワラ市にあるカイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所(スワミ・クグァラヤーナンダ師設立)では1924年からヨーガ研究の諸論文を出版しています。
またインドにおいては、「自然療法とヨーガ学」を標榜する医科大学をはじめ、「ヨーガ学科」を有する総合大学も合わせて、40校を超える高等教育機関(大学/大学院)が存在しインド中央政府が推奨しています。
そのうちの一つであるスワミ・ヴィヴェーカナンダ・ヨーガ研究財団の教育部門は、2002年5月にヨーガ大学院大学としての認定を受け、修士号、博士号が取得できるようになりました。また同財団ではバンガロール市郊外に西洋医も常駐するヨーガ治療施設を持ち、年間1万人を超える心身症患者さんにヨーガ療法を指導しています。
日本でも木村慧心氏(一般社団法人日本ヨーガ療法学会理事長)が中心となり、1989年から同研究財団のヨーガ療法教育の指導にあたり全国各地でのヨーガ療法士の育成をしています。
●活動分野
ヨーガ療法士とは、インド中央政府が認定する研究機関であるスワミ・ヴィヴェーカナンダ・ヨーガ研究財団が主催するヨーガ療法士養成講座を修了し、一般社団法人日本ヨーガ療法学会から一定の技量を習得したとして認定された者です。ヨーガの技術指導だけでなく様々な分野で人々の健康促進をお手伝いします。
◆企業に・・・
社員のメンタルヘルス、生活習慣病予防、精神衛生管理、能力開発、組織の生産性向上などの効果が期待できます。
◆福祉・医療の現場に・・・
医療施設、福祉施設において、高齢者や障碍者のデイケアやリハビリに活用でき、投薬の軽減や快眠が期待できます。
◆教育現場に・・・
幼児から大人まで、無理なく心の安定をもたらし、集中力を高めます。また、心身の機能向上等が期待できます。
◆健康教室に・・・
文化センター、スポーツクラブ、介護予防教室等で健康づくりのための教室を行います。
◆あらゆる分野に・・・
1対1のカウンセリングから講演、ワークショップ、体験デモンストレーション等多人数まで対応できます。
また、一般社団法人日本統合医療学会と提携する唯一のヨーガ団体としても活動しています。